介護業界で働く上で、必要な知識や技術は常に求められます。介護技術が磨かれることで、利用者さまや介護士の身体的、精神的な負担が軽減されます。介護スタッフとしてスキルアップするためには、より実践的でスムーズな介助を行える介護技術が必要です。この記事では、介護技術を得るために意識する点や、介護技術を向上する方法のひとつ、ボディメカニクスについてご紹介します。
介護技術で意識すべき点
利用者さま介護士ともに、身体的負担を軽減するために欠かせない介護技術。スピードや効率を重視するのではなく、いかに安全でより自然な動きで介助できるかが重要なポイントとなります。最適な介護技術を身につけることで、スムーズでクオリティの高い介護へとつながります。
介護技術を習得するには、「安全に考慮する」「利用者さまの動きに合わせた介助・負担のかからない介助を行う」「声かけをする」などといった意識付けが重要です。意識するかどうかで、利用者さまが余計な力を入れることなく、負担を減らすことができるでしょう。利用者さまの生活を快適にするために、介護技術を伸ばしていく必要があるのです。
安全に考慮した介助
介助を行う上でもっとも大切なのは、利用者さま、介護士双方の安全です。スピードや効率を考えて、無理矢理に身体を持ち上げるなどの介助を行うと、共倒れしてしまう可能性が考えられます。また、急いで服を脱がす、急いで食事をさせるといった介助も、さまざまなリスクを起こす原因となるでしょう。急いでいるときこそ落ち着きを保ち、もっとも安全な方法を選びましょう。
自然な身体の動きに合わせた介助
利用者さまのなかには、半身麻痺や言語障害のある方など、ひとりひとり身体状況は異なります。利用者さまが動ける範囲で、身体の動きに合わせた介助を心がけてください。利用者さま本人が自分で動いたと思えるような介助を意識すると良いでしょう。例えば、立ち上がる際は利用者さまが力を入れる瞬間に合わせて持ち上げるなど、タイミングをつかむのも大切です。同じアプローチを続けることで、利用者さまと息が合うようになるでしょう。
利用者さまに負担をかけない介助
利用者さまの体調や、身体状況に合わせた介助を実践してください。気分が悪い日は、寝たままの状態でも介助ができる方法を取り入れるなどの工夫をしましょう。体調が悪い日に無理やりにトイレに連れていくと、辛い思いをさせてしまうことがあります。「介助してもらっているから」と断れない利用者さまもいるため、いくつかの介助方法を提案するのもひとつの手です。利用者さまの気持ちや意欲を尊重するような介護を心がけましょう。
声かけを怠らない介助
同意を得ないままの介助は、利用者さまが不安を感じてしまいます。介助する前は、利用者さまと同じ目線に立ち、顔を見ながら声かけを行いましょう。これから行う介助の内容をはっきりと伝えることも大切です。コミュニケーションを取りながら介助することで利用者さまも安心するでしょう。声かけをしつつ利用者さまの表情にも注意しながら介助にあたってください。
介護する側のための介護技術
意識すべき点を理解することで、利用者さまを主体とした介護技術の向上が期待できます。介護する側の身体的負担を軽減するための技術として「ボディメカニクス」があります。最小限の力で介護をするボディメカニクスを取り入れることで、介護士自身の腰痛を防げること、利用者さまとの連携が取れるといったメリットをもたらします。
ボディメカニクスの活用方法
ボディメカニクスは、最小限の力で効果を引き出す介護技術のひとつです。介護職の求人を探している方は、知っておくべき技術でしょう。人間の関節や骨格、筋肉が動くときの力学的関係を活用するボディメカニクスは、無理のない姿勢で介助出来ることに加え、介護スタッフの腰痛防止にもつながります。
ボディメカニクスの活用法としてあげられるのは、足を大きく広げ、重心を下げることです。膝をまげて重心を下げることにより、安定感がアップして腰への負担が軽減します。利用者さまになるべく近づいて介助することもボディメカニクスの原理です。近づくことで身体全体の力を利用しやすくなり、安定感が増します。また移乗介助のシーンでは、水平に動かすことを意識すると良いでしょう。利用者さまを持ち上げようとすると身体全体に負担がかかりますが、水平に移動させることで、最小限の力でも動かせるようになります。
起き上がりや移乗、入浴などどんなシーンの介助であっても、利用者さまには身体を小さく丸めてもらうことを意識してください。「腕は胸の前で組む」「膝を曲げる」など、小さな球体に近い体勢を取ることで、介護スタッフの力が分散しやすく、身体にかかる負荷が軽減できます。また、利用者さまのおしりや、膝、肘などを支点に定める「てこの原理」を利用するのもボディメカニクスの技術です。
ボディメカニクスを意識して介護にあたると、身体的負担の度合いが変わってきます。また、利用者さまには体を小さく丸めるなど、介助前にできることをあらかじめ話しておくことで、スムーズな介助が可能となるでしょう。
介護技術に加え 福祉用具を導入する
ボディメカニクスに加え、福祉用具を積極的に導入することで、よりクオリティの高い介護が実現します。近年、さまざまなシーンで活躍する福祉用具が販売されています。移動に利用する福祉用具は車いすが一般的ですが、車いすにも自走式や介護式があります。また、電動で動く三輪のものや四輪車もあります。歩行が不自由な利用者さまを介助する際には、介護士だけの力ではなく介護用の杖を利用したり、手すりの設置を施すなどして、双方の安全を守ることが大切です。
入浴時に助けてくれるのは、バスボードや浴槽内のいす、シャワーチェアなどです。また移乗の際に便利なスライディングボードやスライディングシート、床ずれを防ぐクッションや体位変換の際に用いる取手付きのマットなど、便利な福祉用具も多くあります。双方に負担がかからない介助をするためには、介護技術はもちろん、福祉用具も積極的に利用しましょう。
介護技術を向上させるための方法
福祉用具を上手に活用して介護技術を高めることで、利用者さまの満足度もあがり、介護施設全体のサービスの向上にもつながります。介護技術を上げるには、介護研修やセミナーなどへの参加もおすすめです。
働いている介護施設だけでなく、東大阪市の自治体が主催する講演会や体験型の講座などに出席することで、ほかの施設の方との出会いもあり、情報交換や悩みを共有できるメリットもあります。昨今では、足を運ぶことが難しい方のためのオンラインセミナーなども多く開催されています。オンラインであれば東大阪市のみならず、全国的な介護施設の方の話を聞ける機会が持てるため、自宅でも有益な情報を得られる手段でしょう。
介護技術を高めるには、資格取得を目指すのもひとつの手段です。どんな分野でも学ぶことが重要であり、スキルアップが可能となります。介護資格を取得するために学ぶことで、正しい介護技術が身に付くだけでなく、介護業界でのキャリアアップも目指せます。
介護技術を向上させるにはコミュニケーション能力も大切です。利用者さまにはきちんとした言葉遣いで、子どもに接するような態度は控えましょう。利用者さまとコミュニケーションをとるなかで、言葉や表情から気持ちを汲み取り、適切なサービスを提供出来ると、信頼度も高まり良好な関係を築けるでしょう。
ケアーズサポートが実施している介護技術向上の取り組み
東大阪市にあるケアーズサポートは、東大阪市川田、東大阪市南四条町、東大阪市玉串東にて有料老人ホームを運営しています。介護技術向上のために、社内では定期的な研修を行っています。当社では未経験者も歓迎しているため、6カ月間にわたりフォローアップ研修の場を設けるなど、充実した職場環境を整えています。研修を行うことで技術の向上はもちろん、介護職に携わっているという自覚も生まれます。スキルアップもできるため、介護スタッフ本人の自信にもつながります。
外部研修への参加に対しても積極的にサポートする制度を設けています。介護スタッフの「成長したい!」という気持ちを大切にしているため、出来る限りのバックアップを行います。介護技術に関しては、スタッフ間での共有はもちろん、YouTubeでの動画配信を実施し、アウトプットも行っています。動画はボディメカニクスをはじめ、移乗・排泄・食事・更衣など、あらゆるシーンの介護技術を配信しており、見てすぐに実践することが可能です。また当社では年に4回、昇級のための面談を実施しています。明確な数値を設けているので、曖昧な点はなく成長した部分をしっかり評価しています。
まとめ
適切な介護技術を習得すれば、介護する側・される側にとっても負担の少ない介助ができます。ただ介助するだけでなく、重心や姿勢、声かけなどを意識するだけで、介護しやすい状況へと変化するでしょう。東大阪市にあるケアーズサポートでは、業務するなかでわからない点があればひとつずつ解決し、さらに介護スタッフと共有するなど、一丸となって介護技術向上を目指しています。和気あいあいとした働きやすい職場なので、ぜひ1度見学にお越しください。
募集要項:https://caressupport.com/recruit-test/