「孫の入学式に行けないけど、祝いたい」――そんな入居者様の声から生まれた“もうひとつの入学式” 当日に向けて会場設営を頑張って下さったご利用者様と、自作の桜プリンでおもてなしするスタッフ達。
照れながら話す、新1年生達のスピーチが、なんとも可愛らしくて素敵でした。 ガーデンホームなごみ流の手作り入学式、今日はそんな当日の様子をご紹介できればと思います!
“孫の入学式に行けない”一人の利用者様の願いから始まったこの企画
「孫の入学式、見に行けたらええのになあ・・」そんな何気ないつぶやきがきっかけでした。
色々と遠慮して口には出されなかったけれど、お孫さんの事を嬉しそうにはなしてくださるNさん、どうにかお祝してさせてあげられないだろうか――。その気持ちを、職員が拾い上げ、皆で話し合い、少しずつ形にしていったのが今回の“もうひとつの入学式”でした。
まず取りかかったのは、会場の飾りつけについて。入居者様たちが「この色が春っぽいな」「この花は門出にぴったり」と言いながら、一輪ずつ丁寧に紙花を手作りしていく姿は、本番さながらの真剣さでした。
前日迄に設営チームのゲートづくりが間に合わず、「これは徹夜やぁ〜」と夜勤メンバーと最後の色仕上げをしながら盛り上がる方もいたとか、張り絵で仕上げられたゲートの文字は手作り感満載で暖かい仕上がりでしたw、何気ない準備の風景がすでに特別な時間になっていた気がします。
会場づくりも桜プリンも、みんなの手で完成させた準備の日々
「どっちが前?」「こっちのほうが映えるかな?」
会場づくりが本格化すると、自然と利用者様同士の会話も弾みます。
折り紙の桜や、色とりどりの紙花、入場ゲートの装飾まで、手を動かすたびに場の空気がやわらかくなっていく感じがまた良かった!
中でも印象的だったのは、飾り付けを終えたときに聞こえた一言。 「入学式って、自分のことじゃないのに、なんでこんなうれしいんやろなw」その言葉に、誰かを祝う嬉しさが詰まっていた気がします。
一方、厨房ではメンズスタッフペアが“なごみ流おもてなし”の準備を。
春らしい見た目の桜プリンを一つひとつ手作りし、「これ、子ども喜んでくれるかなあ」と女子顔負けのこだわりプリンを自作!完成度高くて試食タイムでスタッフも盛り上がりました。
式当日に向けそれぞれの持ち場で、人の想いが重なっていく。
この準備期間そのものが、すでに「お祝いの時間」だったように思います。
涙と恥ずかしそうな笑顔が交差した、本番当日の心温まるシーンたち
本番当日、小さな手作りの門から会場全体に引かれたレッドカーペットを通り入場してきたのは、真新しい制服に身を包んだ新一年生と新高校生たち。
入居者様が拍手で迎えると、子どもたちは少し照れながらも、どこか誇らしげな表情を見せてくれました。
式の中では、利用者様による代表スピーチがあり、2名の方が前に出てスピーチしてくださいました。
私が一人で読むの?と恥ずかしそうにされながら「入学式に行けへん代わりに、今日はここで皆さんの門出を祝わせてもらいます」お孫さんの為に頑張って下さったTさん。
いつも陽気なTさんは子供たちに向けたお祝いの言葉を言い切る最後にはとても素敵な笑顔で誇らしそうでした。
そして、お楽しみは、子どもたちへの突撃インタビュー!
「新しい学校では何を頑張りますか?」と一人一人にマイクを向けて回ります。「好きなダンスを頑張りたい」「勉強を頑張ります!」「友達100人作ります!!」――その初々しい声に、見守る入居者様から笑みがこぼれて、めちゃ賑やかで盛り上がってました!
最後には、施設長と握手をしながら涙ぐむ利用者様の姿も、「ありがとう」「楽しかった」と声をかけてくれる子どもたちと利用者様の笑顔が嬉しかった。
今回は初めての入学式企画で、当日色々とうまく回せない部分もありましたが、最後にかけてもらった一言で忘れられない光景になりました。
まとめ
入学式は、子どもたちにとっての晴れ舞台であると同時に、
誰かの成長を願い、見守る大人たちにとっても、心を動かされる特別な時間なのかもしれません。
「行けない」から「ここで祝う」へ。
誰かを想う気持ちが形になるとき、人と人の距離はぐっと近づきます。
これからも、ガーデンホームなごみがそんな“交わり”の場であり続けられるよう、
スタッフ一同、日々を大切に重ねていきたいと思います。