介護職で働く多くのスタッフは、利用者さまの「ありがとう」の言葉にやりがいを感じているものです。東大阪市で介護施設を運営しているケアーズサポートでは「介護職=サービス業」と定義づけ、利用者さまの満足度の向上に努めています。この記事では、介護職のやりがいとは、当社の考える「ありがとうの質」についてご紹介します。
介護職におけるやりがいとは
介護職は一般的に「キツイ・汚い」「仕事の割に給料が安い」など、マイナスのイメージを持たれる方が多いです。一方で「社会貢献できてやりがいのある仕事」「未経験からでもはじめられる」「なくてはならない仕事」などプラスのイメージもある職種といえるでしょう。
介護職の仕事内容は、利用者さまの食事・着替え・歯磨き・入浴・排泄・移乗など、生活全般のさまざまな介助がそれにあたります。技術はもちろんのこと、正しい知識やスキル、資格の取得など、常に学ぶことが多いのも特徴です。ただ単純に「おじいちゃんやおばあちゃんがと関わるのが好きだから」「人の役に立ちたいから」といった安易な気持ちで介護職に就くと、「思っていた仕事と違った」「想像より辛かった」と感じられるかもしれません。
介護職で長く働くには、仕事をしていくなかで自分なりのやりがいを見つけることが大切です。一般的に「やりがい」とは物事を行うときに価値を感じること、張り合いがあることを意味します。実際に介護の現場で働くスタッフの多くは、介護職をやりがいのある仕事だと感じているのではないでしょうか。
ケアーズサポートの考えるやりがい
介護職で働くスタッフの「やりがい」とは具体的に何を指すのでしょうか。やりがいというと少し抽象的で、人によってとらえ方が異なります。「この仕事を続けてよかったと思える瞬間」とは果たしてどのようなときでしょうか?給与が上がったときや自分の頑張りが認められたときでしょうか?それとも苦手だったことを克服したときや、周囲から褒められたときでしょうか?介護の現場で働く上でのやりがいは人それぞれですが、共通する点は「この仕事をやってよかったと思える瞬間」だと考えています。
仕事柄これまで多くの転職希望者の方との面接させていただいていますが、その面接のなかで必ず「介護の仕事でやりがいを感じるのはどんなときですか?」と質問しています。すると、実に9割以上ほぼ全員の方から「利用者さまから感謝されたとき」と答えをいただきました。この回答は、普通に良いことだと感じる一方で、「本当にそうなのだろうか」と少し気になることもあります。なぜなら一般的なサービス業の「ありがとう」の基準を、そのまま介護の現場に当てはめることに少し疑問を感じているからです。
一般的なサービス業の「ありがとう」の考え方
一般的に「ありがとう」という言葉をいただくのは、サービスの提供を受ける側が提供されたサービスに満足したときや、期待した以上のサービスを受けたと感じたときです。私たち介護職で働くスタッフは「サービスという商品を提供して対価をいただく側」=サービスを提供する側です。反対に利用者さまは「サービスという商品の提供を受けて対価を支払う側」=サービスの提供を受ける側となります。
サービス業というと、飲食店のスタッフやデパートや娯楽施設などの接客業をイメージする方が多いと思います。しかし農林水産業などの一次産業や、製造業や建築業などの二次産業以外の業種は、すべて広い意味でサービス業です。形のないもの(サービス)をお客さまに提供して対価を得る仕事です。介護職は通常、医療・福祉の専門職ととらえられていますが、同時にサービス業でもあります。同じサービス業の美容師をイメージするとわかりやすいかもしれません。美容師は「手間のかからない髪型にして欲しい」「〇〇のような髪色にして欲しい」などお客さまの希望に沿ってサービスを提供します。お客さまによってなりたい髪型も違えば毛質も違うので、ひとりひとりに合わせた接客をする必要があるのです。
介護職も美容師と同じように利用者さまひとりひとりの健康状態や性格、介助が必要な場面は違い、利用者さまに合わせて対応する必要があります。 社会情勢や感染症の影響もあり、介護施設での面会や外出の制限で人と人との関係が薄くなっているときだからこそ、利用者さまと直接関わる介護の現場スタッフの温かいサービスが必要とされています。 介護の仕事は、形のある物のように見たり触ったりすることができません。だからこそ、利用者さまにサービスを提供した際にいただいた「ありがとう」の言葉に喜びややりがいを感じられるのです。
ケアーズサポートの考える介護現場の「ありがとう」の意味
介護の現場では、サービスを受ける側の利用者さまは無意識にしろ、少なからず「介助してもらわなければ生活に支障が出る」「汚い仕事をやってもらっている」「嫌がられると不利益がこうむるのではないか」という意識が働いて「ありがとう」と感謝の言葉が出ているのはないかと考えます。利用者さまの本当の気持ちが「もっとゆっくり介助して欲しい」とか「介助する際の手の位置を変えて欲しい」などと思っていても、介護職のスタッフに嫌われると困るという気持ちから出ている「ありがとう」なのかもしれないのです。
介護の現場では、本来であれば「サービスを受ける側=お客さま」が考慮しないであろう意識が発生している可能性があると考えています。介護職は利用者さまの生活を支えるさまざまな介助をする仕事です。介護をするスタッフがいなければ、日常生活の些細な動作も思うようにできないため、利用者さまが下手に出るような心理が働くことがあるかもしれません。このような理由から介護の現場で利用者さまからいただく「ありがとう」は一般のサービス業でお客様よりも「ありがとう」の質がやや劣っているのではないかと懸念しているのです。
ケアーズサポートでは「介護職=サービス業」と明確に定義づけており、利用者さまに心から安心して施設を利用していただきたいと考えています。「ありがとう」の言葉で介護の現場で働くスタッフが、仕事にやりがいを感じるのは良いことです。介護職は専門の知識や技術を習得して仕事にあたりますが、それ以外にも利用者さまの「こうして欲しい」などの希望や、ひとりひとりの状態に柔軟に対応する必要があります。
介護の仕事は、食事や排泄・着替えなど毎日のルーティンを行う仕事が多いですが、ただ何となく仕事をするのではなく、日々新鮮な気持ちで取り組み、利用者さまの些細な変化に気づけるようになることが大切です。介護スタッフにして欲しいことをうまく伝えられない利用者さまの気持ちを汲み取ることで、なかなか打ち解けられなかった利用者さまと心の距離が近づくのです。
利用者さまから「ありがとう」を伝えられるのは本当にうれしいことです。一方で介護職のスタッフは、それが本当に心の底から発せられる「ありがとう」なのか、遠慮や不安から発せられる「ありがとう」なのか、しっかりと見極めて安易に「ありがとう」の言葉に満足してはいけないのです。利用者さまの「こうして欲しい」というニーズを超えたサービスこそ、本当の「ありがとう」があるのではないでしょうか。なかなかここまでに到達するのは難しいですが、ケアーズサポートでは、介護サービスの創造と深化を追求し、地域で1番の介護サービスを提供する会社を目指しています。
当社が運営する住宅型有料老人ホームでは、施設長を筆頭に全スタッフが質の高い本当の「ありがとう」と言う言葉をいただけるように、日々サービスの改善に努めています。
介護の仕事を通じてひとりひとりがやりがいを見出す
私たちは、介護現場でのサービスがどうあるべきか、よりよいサービスを提供するにはどう対応すべきかを日々考えながら仕事をする必要があります。介護職は利用者さまと直接関わる仕事のため、相手の気持ちに寄り添い柔軟な対応をしたときに心から感謝され、大きなやりがいを感じられるでしょう。
仕事でのやりがいは「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えられたときだけでなく、たとえば「自分の成長を感じたとき」や「昇給や昇格をしたとき」にも感じられます。ケアーズサポートでは、スタッフそれぞれが日々の業務の改善策を提案したり実際に実行したりすることで、仕事にやりがいを見出すことを後押ししています。
スタッフはやりがいを感じながら、自分自身の成長につなげています。入社前にひとりひとりに求める役割についてしっかりと説明し、実際に介護の現場で働くスタッフと話せる機会も用意しています。働く前に実際の仕事の内容や施設の雰囲気がわかるので安心していただけます。介護スタッフのやりがいを高める独自の評価制度や、社内外の研修制度・Eラーニングなど研修制度も充実しており、多くの介護スタッフが活用しています。介護職で働くスタッフのワークライフバランスも重視しています。より仕事にやりがいを感じられるよう、週休3日制・短時間勤務・時間固定勤務など多様な働き方を用意しています。
まとめ
介護スタッフが仕事で1番やりがいを感じるのは、利用者さまから感謝の言葉をいただいたときです。利用者さまひとりひとりに寄り添い介護の質が上がると「ありがとうの質」も高まります。当社では、利用者さまの心からの「ありがとう」をいただいて、介護スタッフのやりがいになることを重視しています。仕事のやりがいを大事にしている方は、当社で力を発揮していただけると思います。詳しい求人情報は「募集要項一覧」をご確認ください。