ケアーズサポート株式会社

東大阪市の介護施設「ガーデンホームなごみ東花園」のユニークな取り組みとは

東大阪市にある介護施設「ガーデンホームなごみ東花園」では、入居者さま自身が花を育て、その花を販売するというユニークな取り組みを行っています。この記事では、花を販売するまでの取り組みを導入した経緯や、得られるメリットをご紹介します。介護する場所という位置付けではなく、達成感や充実感を得られるような当社の取り組みは、入居者さまと介護職員の双方のQOLを高めます。東大阪市で介護施設を探している方、介護施設の転職を検討している方はぜひご一読ください。

 

 

介護施設が行っているイベントやレクリエーション

日本全国にある介護施設の数だけ、イベントやレクリエーションの取り組みがあります。介護施設における1日のおおまかな流れは決まっています。朝昼晩、決まった時間にご飯を食べ、決まった曜日にお風呂に入る。そんな日々の暮らしのルーティンで、少しでも刺激や楽しみを感じていただくために、介護事業所ごとにさまざまなイベントやレクリエーションが用意されています。

介護施設の形態やコンセプトを問わず、季節に合わせたイベントや手先を動かすレクリエーション、簡単な運動を取り入れている介護施設は多くあります。具体的な事例をあげると、入居者さまのお誕生日会や敬老の日のお祝い、夏祭り、クリスマス会、お正月に節分の豆まきといった主に季節にまつわる取り組みです。また、桜の季節に花見に出かけたり、お正月には初詣に行ったりと、定期的に介護施設から外出してイベントを行う施設もあります。介護施設での日常的な取り組みとしては、毎朝のラジオ体操や健康体操、週に数回のリハビリなどでしょう。介護施設の規模や介護施設によって頻度は異なりますが、前述したような取り組みがメインとなります。

 

 

東大阪市玉串町東「ガーデンホームなごみ東花園」の取り組み

東大阪市の介護事業所ケアーズサポートが運営している住宅型有料老人ホーム「ガーデンホームなごみ東花園」では、一風変わった取り組みを実施中です。広々としたお庭とフリースペースを整備し、入居者さまとともに野菜やお花を育てています。さらに育てたお花は、月に一度「花市」と題したイベントで介護職員とともに一般の方へ販売しています。花市はガーデンホームなごみ東花園の介護施設前で開催しており、入居者さまが店員となって訪れるお客さまと楽しくコミュニケーションを取られています。ガーデンホームなごみ東花園には、認知症の方や麻痺の方もいらっしゃいますので、時に介護職員がお手伝いに入りながら販売を行っています。

 

お花を育てて販売するという取り組みは、介護職員にとっても楽しみのひとつとなっています。普段のルーティンワークとは異なる仕事なので、介護職員は販売のサポートをおおいに楽しんでいるように見受けられます。

なぜ「花を育てて販売する」という取り組みを行うようになったのか、それは一般的に導入されているイベントやレクリエーションを繰り返しているうちに、「人間にとって本当の楽しみとはなんだろう」という単純で純粋な疑問が生まれたからです。

 

「高齢者だから」「疾病をお持ちだから」「日常生活に支障があるから」などの理由や制限がなければ、本当の楽しみや充実感・達成感が得られるのは“自ら能動的に動いた時に最も体感できるのでは?”という仮説にたどり着いたのです。

 

振り返って考えてみると、これまで開催したイベントは入居者さまの参加があったとしても、そのほとんどが介護施設側、介護職員側が準備したものでした。いわゆる「お膳立て」を行い、入居者さまが参加してくれていたという企画がほとんどであったと思います。

 

その取り組みに参加することで、入居者さまは喜び、笑顔で「ありがとう」とおっしゃってくださいます。しかし徐々に、それは「与えられた楽しみ」なのではないかと考えるようになりました。もちろん介護施設が実施するそれらの取り組み自体を否定するわけではありません。ケアーズサポートでは、「“それだけ”ではない、“それ以上”の楽しみを入居者さまに見つけていただきたい」本質的な楽しみや達成感を満たす取り組みにチャレンジすべきだという思いに至りました。

 

これまで多くの方の介護に携わってきた介護職員の体験談などを聞き、たびたび意見を出しあいました。できれば毎日関わることのできる取り組み、四季の変化を感じられる取り組みが良いという意見から、入居者さま自身が花を育て、そして自ら販売するという取り組みを実践することにしました。

 

花を育てて販売するという取り組みは、介護施設の入居者さまだけでなく介護職員にもたくさんのメリットを生み出しています。ガーデンホームなごみ東花園では、この取り組みを行うために、大きなお庭とフリースペースを整備するところからスタートしました。お庭のレイアウトやプランターの設置についても介護職員だけで考えるのではなく、入居者さまにも意見を募りました。また、月に1度開催している「お花市」に向け、種の仕入れから企画販売、売上後の管理まで入居者さまのご協力のもと運営しています。

 

お庭とフリースペースができあがってからというもの、天気のいい日は入居者さま同士で日向ぼっこをして過ごす時間も増え、部屋に閉じこもることなく自ら活動したくなる環境へと生まれ変わりました。日々のお花の水やりも介護職員が声をかけることなく、入居者さまが率先して行っています。また、ご自身の育てているお花の成長が気になる様子で、天気の悪い日などは窓から心配そうに見つめたり、天気の良い日は成長具合を確認されたりもしています。そんな入居者さまの様子を見ていると穏やかな気持ちになり、介護職員の顔も自然と笑顔になるのです。

 

月に1度のお花市は、入居者さまのご家族と顔を合わせられるだけでなく、東大阪市の高齢者福祉の拠点として、地域住民の方と触れ合える大切な機会だと感じています。お花の販売を通して、介護施設近隣の高齢者の方から引きこもりがちな方、居場所のない子どもたちなど、多くの地域住民の方を巻き込んで、東大阪市のコミュニティ創設も目論んでいます。

 

大切なご家族を介護施設に入居させるのはとても勇気のいることでしょう。しかし入居したご家族から「毎日楽しいよ」「お花を育てているよ」「今日はこんなにお花が売れたよ」などのお話が聞けると、互いに安心できると思います。お花市は月1で開催しているため、定期的に顔を合わせ入居者さまの様子がうかがえる点もご家族から好評いただいています。

 

お庭の整備からスタートしたこの取り組みは、決して簡単なものではなく、多くの時間と手間がかかったのも事実です。しかし、お花を育て実際に販売をする入居者さまはもちろん、お手伝いをさせていただく介護職員が達成感や充実感を感じられるのも、この取り組みの副産物だと考えています。介護施設の雰囲気が良いと介護職員のモチベーションもあがり、介護という仕事にやりがいが持てるでしょう。今後も入居者さま、介護職員の「本質的な楽しみを満たす」そしてより良い地域づくりにも貢献できれば幸いです。

 

入居者さま自身が育てたお花を、自身で販売する取り組みは、まだ初期段階のスタートに過ぎません。お花市の販売計画や売上金の管理は、今後パソコンやタブレットを使って、入居者さまご自身でやっていただくことを目標としています。日常生活にできることややりたいことを生み出すことが、本質的な楽しみや達成感につながると信じています。はじめたばかりの取り組みで、思い通りにいかないことや失敗もあると思いますが、目的を見失わずに長く続けてまいります。

 

 

QOLを高める取り組みの継続性

当社では、「ガーデンホームなごみ東花園」に入居していただいた以上、単調な日々を送るだけでなく利用者さまがやりたいことを進んでできる環境・QOLを高められる環境を整えたいと考えています。QOLとは、クオリティオブライフの略で「生活の質」や「人生の質」という意味です。ガーデンホームなごみ東花園は、利用者さまのQOLを向上させ、受動的ではなく能動的に取り組めるイベントやレクリエーションをこれからも続けていきます。季節の変化を感じられる、新しいチャレンジを取り入れるなど、ただ介護する場ではなく、人生を楽しめる場でありたいと考えています。

東大阪市の「ガーデンホームなごみ東花園」を運営している当社は、ほかにも東大阪市川田に「なごみの家・田」、東大阪市南四条町に「なごみの家瓢箪山」という介護施設•住宅型有料老人ホームを有しています。なごみの家瓢箪山では、「つながりマルシェ」と題したイベントを実施し、入居者さまが日々手作りしている作品を販売しています。なごみの家・川田では、出来ることややりたいことを増やしてほしいという思いから「しあわせ学校」と称した取り組みを行っています。しあわせ学校では、計算や書き取り、詩歌など興味のあることを学び、達成感を得られるような環境づくりを心がけています。それぞれの介護施設での取り組みは異なりますが、本質的な楽しみを追求する点は共通しています。ケアーズサポートの各介護施設の日々の取り組みは、TwitterやInstagramでも発信中ですので、ぜひご覧ください。

 

 

まとめ

全国の介護施設で取り組むイベントやレクリエーションは多種多様です。そのなかでも東大阪市の介護事業ケアーズサポートでは「入居者さまが本当に楽しめることはなんなのか」「入居者さまだけではく、介護職員も充実感・達成感を得られる取り組みはなんなのか」に重きを置いて活動しています。介護施設で花を育てて販売するという取り組みは、今後東大阪市のより良い地域づくりにも貢献できると考えています。ご興味のある方は、ぜひケアーズサポートの介護施設をご覧になってみてください。

募集要項:https://caressupport.com/recruit-test/