介護の現場では、自身の力で衣類を着たり脱いだりするのが困難な方をサポートする着脱介助という仕事があります。今回は着脱介助のポイントや気をつける点、ケアーズサポートで行っている介護動画もあわせてご紹介します。現役の介護士さんでも、着脱介助で困った経験をされた方はいらっしゃると思います。また、これから介護士として就職したい方にとっても、着脱介助は必要な技術なのでぜひ参考にしてください。
着脱介助とは
ひとりでうまく着替えができない利用者さまの介助を行うことを「着脱介助」と言い、利用者さまの身体を綺麗に保つために必要不可欠な介護技術です。おしゃれ好きな利用者さまであれば、お気に入りの衣服を選んで着ることで気分もリフレッシュできるでしょう。ただ服を脱がせたり、着せれば良いというわけではなく、寝たきりの利用者さまや、半身麻痺などの障害を抱えた利用者さまもいるので、ひとりひとりに合った着脱方法を生み出していくことが大切です。必ず声かけを行いながら、利用者さまに寄り添った着脱介助を行いましょう。
着脱介助の際に心がけておくこと
入浴時の着脱や起床時や就寝時など、介護施設では1日に何度か着脱の介助をする時間があります。肌寒いときや、暑くて脱ぎたいときなど、日常生活のあらゆるシーンで着脱介助は必要になります。また、すべての動作を手伝うわけではなく、利用者さまが自身でどこまでのことが出来るのか把握することがポイントです。すべてを手伝ってしまうと、利用者さまの身体能力ややる気が衰えてしまうこともあるので、動かせる部分は自分で動かしてもらい、身体機能の維持に努めましょう。しかし利用者さまによっては、今日できても、明日はできない、もしくはしたくないという日もあるので、利用者さまの気持ちを理解しておくと、介護士としてストレスを抱えずに着脱介助を行うことができます。
着脱介助を行うときのポイント
まず着脱しやすい衣服を選ぶのがポイントです。ゆったりとした伸縮性のある衣類や、手や指の負担がすくない留め具のものなどがおすすめです。利用者さまのお気に入りの衣類で着脱が難しい場合は、介護用でもおしゃれなデザインがあるので、一緒に選んでみても良いかもしれません。介護業界では「脱健着患」という言葉があり、衣類を脱ぐときは健康な方の足や腕から、着るときは痛みや障害のあるほうから着脱を行うという意味を持っています。着脱を行なうときは、利用者さまの身体の状態を確認し、脱健着患を念頭に置いて着脱介助を行いましょう。
前開きの上着やかぶりの上着を着脱する際、手を袖に通すときは、利用者さまの手を包むように取り、指や爪をひっかけないよう気を付けましょう。また、ゆとりがない服の場合は、布をたぐって肩より上に服を寄せて、あらかじめ肩部分にゆとりを持たせると着脱がスムーズに行うことができます。服を着たあとは、肩の位置を合わせ、きちんと服を整えます。衣服の捻じれは不快感を覚えるので、肌着類もしっかり確認しましょう。介護士に言いづらい利用者さまもいるので、気持ちが悪いところはないかなど声かけをすることも大切なポイントです。
着脱介助を行うときの注意点
着脱介助を行う前に気を付けたいのが、部屋の温度です。衣服を着終わるまでに時間のかかる利用者さまもいるので、「寒く(暑く)ないですか?」など声かけを行い、必要に応じて部屋の温度調節をしましょう。窓やカーテンが開いていないかもチェックして、安全、快適に着脱ができるように環境を整えることが大切です。
また、着脱介助の際に皮膚の状態を観察しましょう。介護施設で日々一緒に過ごすからこそ、いち早く身体や皮膚の異変に気づけるのは介護士ならでは。皮膚の乾燥などにすばやく気づくことで、早期治療につながり、利用者さまの皮膚状態が悪化を防げます。
身体の動きが悪くなっている利用者さまや、麻痺などの障害を持っている利用者さまの着脱介助をする場合は、触れる場所に注意しましょう。麻痺している部分は痛みが分かりづらいので強く脱がしてしまうと身体に傷をつけることがあります。特にやさしく介助を行うことを心掛けましょう。
介護の知識や技術の向上に真摯に取り組んでいます
ケアーズサポートでは、東大阪市の東花園、瓢箪山、川田と施設の介護士にとっても安全で負担のかからない介護方法を日々模索しています。良いと思った技術や知識は介護士同士で共有し、実践しております。介護士間だけでなく、【2分で身につく介護動画】と題してYoutubeチャンネルを公開しております。介護士の方はもちろん、これから介護職につきたい方にもわかりやすい動画となっておりますので、ぜひご覧ください。
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